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辛かった強制執行 その1

ある業者様から、大変な苦労話を聞かせて頂きました。同じことは誰に起きても不思議ではないと思うので、御紹介します。

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仙台市内の一戸建て物件を、競売で買い受けました。家族構成は、高齢の父と息子の二人です。執行官の方からは、「本人には家を明け渡さなければならないという意識が無く、難しい方ですよ」というお話を聞いていました。

郵便・電話などでコンタクトを取ろうとしましたが、やはり全く応じません。仕方が無いので、去年の12月、直接退去勧告をするために、執行官・警察官3名とともに訪問しました。

玄関には多数の張り紙。自分の正当性を主張する内容で、明け渡さないという決意がこもっています。不在でしたが、鍵を開けて室内を確認し、その日は帰りました。

何度か家を見に行きましたが、退去する気配がないので、強制執行をすることになりました。年が明けて1月、執行官・警察官6名・引越し業者7名の大勢で、いよいよ強制執行を始めました。当日も不在で作業は順調に進み、午前中には2階部分の梱包・積み込みは完了しました。12:00を過ぎたので、私と警察官の方は、各自車内で食事をとっていました。

12:30ごろ、食事中の警察官が突然、全員車から出て家へ走っていきました。私もあわてて後を追います。高齢の父が帰宅し、なんと暴れだしていたのです。警察官におさえられますが、それを振り払い、1階茶の間のコタツに座り込んでしまいました。作業は一時中断となります。

執行官、警察官(近くの交番の所長まで来てくださいました)が、必死に説得し、約1時間半後には作業が再開できました。住居内は16:30ごろで梱包・積み込みが完了しました。

この時点で、4トントラック・3トントラックの二台が満杯。倉庫へ向ってもらいました。さらに外廻りの荷物も大量にあるので、4トントラックには戻ってきてもらうことに。強制執行では執行官の指示に従わなくてはいけませんので、価値が無いと思われるものも積み込むことになります。


父は、行くところが無いとのこと。息子と連絡を取りますが、全く携帯に出ません。息子の別れた奥さんとも連絡を取りますが、こちらも取れません。困ってしまいました。

17:30頃、近くに住む奥さんが、顔見知りらしく訪問してきました。この方の話だと、「息子の別れた奥さんは、話の分かる人なので、私から電話すれば何とかしてくれるかも知れない」とのこと。早速お願いして電話してもらい、とにかくすぐ来てもらえないかと頼み込みました。

しかし、19:00まで待っても「息子の別れた奥さん」は来ません。仕方が無いので、近所の奥さんに父を泊めてもらえないか相談すると、快く引き受けてもらえました。執行官と相談し、息子の方は仕事が終われば必ず帰宅して状況に気づくはずなので、とりあえずその日は帰ることにしました。

外は真っ暗となり、雪まで降ってくる始末。寒さが身体にこたえました。

(前編・終わり)======================

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