不動産屋社長の競売失敗談

仙台市宮城野区鶴ヶ谷の不動産屋・ミリオン商事の社長が、不動産競売失敗談を紹介します。 公式WEB(仙台の不動産 ミリオン商事)もご覧ください。

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債務者(旧所有者)との接し方

先日、亘理で競売にかけられている物件を下見に行きました。入札前の調査です。呼び鈴を鳴らしますと、中から奥様が出てきました。

「近所迷惑になりますので、帰ってください。」

辛そうな表情が、まだ忘れられません。

昔、中山の物件を見に行ったことを思い出します。呼び鈴を鳴らすと、70歳くらいのおじいさんが出てきました。息子さんの借金で競売になったとのこと。

「外から見ても良いですか?」と私がお願いすると、庭に回って見ても良い、とおっしゃってくださいました。

その後、お話していますと、「私は行くところが無いので、出て行くつもりはない」と言います。「どうしても出ろと言われたら、死んでやる」と言うのです。

他の事も思い出します。数年前に、新潟で事件がありました。競売で物件を落札した業者は、入居者に立ち退きをお願いしました。

2度目の話し合いの時、裁判所の執行官に仲立ちをお願いしました。

当日、業者の社長、社員、執行官と、債務者のご夫婦が顔を揃えました。すると、債務者は「執行官は少し外に出ていてもらえませんか。ちょっと、当事者だけで話があるんです。」と言ったそうです。

執行官は、言われたとおり、席を外しました。

すると、なんと債務者が日本刀を取り出し、社長と社員を斬りつけたのです。結局、社員の方は亡くなってしまいました。

・・・

権利はいくらこちらにあるとはいえ、債務者を追いつめるような事は、いかがなものかと思います。

私は、競売にかけられた人たちは、社会の不条理に巻き込まれてしまった、ある意味で「被害者」だと考えています。

病気、失業、離婚、事業の失敗、保証人などなど... 債務者は、競売に至るまで、大変な思いをしています。

偶然に「落札者」という立場になったからといって、そのような人に対して厳しく接しては、あまりにかわいそうです。

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